親の車をもらうときは、名義変更だけでなく、車庫、自賠責保険、任意保険、税金も確認します。
最初に車検証で所有者・使用者・有効期間を確認しましょう。普通車は原則として運輸支局などで移転登録、軽自動車は軽自動車検査協会で名義変更を行います。

任意保険の相談は登録後ではなく、車を受け取る前に始めるのが大切です。名義変更のために運転する場合も含め、最初に運転する時刻までに補償が有効か確認してくださいね!

親の車をもらう手続きの順番

順番やること主な確認先
1車検証の所有者・使用者・有効期間を確認する車検証、電子車検証の記録事項
2普通車か軽自動車か、新しい使用場所・管轄を確認する運輸支局、軽自動車検査協会、警察署
3受渡日と名義変更日を伝え、任意保険の切替え・加入・補償開始日時を調整する保険会社・代理店
4普通車で必要なら車庫証明を取る保管場所を管轄する警察署
5移転登録または名義変更、ナンバー変更、税申告を行う運輸支局等、軽自動車検査協会
6自賠責保険の権利譲渡を行う保険会社・代理店
7贈与税と年度分の税負担を確認する税務署、自治体、税理士

車を受け取るまで運転しない場合でも、補償開始日は事前に相談できます。登録手続きで車を動かすなら、その運転も補償対象になるか確認しましょう。

同居・別居で変わりやすいポイント

確認項目同居で使用場所が変わらない場合別居または使用場所が変わる場合確認先
使用の本拠・保管場所変わらない可能性がある新しい住所を基準に確認する運輸支局、警察署
車庫関係住所が同じでも要否を確認する普通車は車庫証明が必要になるのが基本警察署
ナンバー管轄が同じなら変わらない可能性がある管轄変更なら交換が必要になる運輸支局等、軽自動車検査協会
任意保険の等級引継ぎ条件に該当する場合がある別居親族は引き継げない例がある保険会社
追加書類住所・氏名の一致を確認する住所のつながりを示す書類が必要な場合がある申請先

これは一般的な違いです。一律に可否を決めず、登録内容と契約条件を各窓口へ確認してください。

最初に車検証を確認する

車検証の「所有者」と「使用者」を見ます。親が普段乗っていても、所有者がローン会社や販売店の場合があります。

所有者がローン会社や販売店の場合

親子だけでは名義変更できません。ローン完済後でも所有権解除の書類が必要になる場合があるため、車検証に記載された所有者へ連絡しましょう。ローンが残っている場合は残債の扱いも確認します。

車検の有効期間も確認する

車検切れの車は、そのまま公道を運転して窓口や工場へ持ち込めません。名義変更と車検の順番、積載車などでの移動方法を運輸支局や整備事業者へ相談してください。

普通車をもらうときの移転登録

普通車は、新しい所有者の住所を管轄する運輸支局などで移転登録を行うのが基本です。国土交通省で名義変更の手続きが案内されています。

所有者が変わった日から原則15日以内に申請します。親子間の無償譲渡でも必要です。車庫証明や印鑑証明書の準備に時間がかかるため、受渡日から逆算しましょう。

普通車の基本書類

書類主な注意点
車検証有効期間内であることを確認する
譲渡証明書旧所有者である親の実印を押す
親の印鑑証明書発行後3か月以内のものを用意する
新所有者の印鑑証明書発行後3か月以内のものを用意する
委任状本人が窓口へ行かない場合などに用意する
車庫証明必要なケースで用意する
申請書・手数料納付書等窓口の案内に従う
旧ナンバープレート管轄が変わる場合に用意する

車検証と印鑑証明書の住所・氏名がつながらない場合は、住民票や戸籍の附票などが必要になることがあります。結婚や引っ越しなど個別事情は申請先へ確認してください。

親が亡くなった後に車を引き継ぐ場合は、生前贈与ではなく相続の手続きです。必要書類が異なるため、相続用の公式案内を確認してください。

必要な場合は先に車庫証明を取る

普通車の移転登録では、新しい使用者の使用の本拠や保管場所に応じて車庫証明が必要です。別居して使用場所が変わる場合は、先に保管場所を管轄する警察署で取得するのが基本です。

同居で保管場所が変わらなくても、住所が同じという理由だけで不要と決めず、運輸支局や警察署へ確認しましょう。警察庁でも保管場所証明申請が案内されています。

管轄が変わる場合はナンバーも変更する

新しい使用場所を管轄する運輸支局が変わる場合は、車両の持込み、旧ナンバーの返却、新しいナンバーの取付けが必要です。希望番号や図柄入りナンバーでは手続きや料金も変わります。

軽自動車をもらうときの名義変更

軽自動車は、軽自動車検査協会で名義変更します。2026年4月更新の公式案内では申請手数料は無料ですが、ナンバー代などは別です。

軽自動車の基本書類

書類等主な注意点
車検証原本を用意する
新しい使用者の住所を証する書面住所等が変わる場合。個人は発行後3か月以内の住民票の写し、印鑑登録証明書など
ナンバープレート使用の本拠の管轄が変わる場合
自動車検査証変更記録申請書軽第1号様式または軽専用第1号様式
申請依頼書新しい使用者本人以外が手続きする場合
軽自動車税申告書税関係の申告に使う

所有者と使用者が異なる場合は、所有者の同意などを確認します。個別条件で追加書類があるため、軽自動車検査協会の手続き案内で最終確認してください。

地域によって保管場所届出が必要

軽自動車では、対象地域で名義変更後に保管場所の届出が必要になる場合があります。普通車の車庫証明と同じ扱いではないため、対象地域、期限、必要書類を警察署へ確認しましょう。

任意保険と自賠責保険を手続きする

任意保険は受渡し前に調整する

親の任意保険を子どもがそのまま使えるとは限りません。契約者、記名被保険者、車両、使用目的、運転者の範囲、年齢条件などを確認します。

三井ダイレクト損保や三井住友海上では、同居親族など等級継承の条件が案内されています。別居の親子では引き継げない例があるため、家族だから大丈夫とは考えず確認しましょう。

自賠責保険の権利譲渡をする

国土交通省の自賠責保険FAQでは、車を譲渡した場合は保険会社で権利譲渡をするよう案内しています。登録名義の変更だけでは保険契約者は自動で変わりません。

税金を確認する

贈与税は時価と同年の贈与を合わせて考える

国税庁によると、暦年課税では、その年に受けた贈与財産の合計額から基礎控除110万円を差し引いて計算します。

車だけでなく、同じ年のほかの贈与も合算します。車は購入時の新車価格ではなく、贈与時点の通常の取引価額を基に考えます。同型車・同程度の年式や走行距離の中古車価格、買取査定など確認できる資料を残し、判断が難しければ税務署や税理士へ相談してください。査定額だけで税務上の価額が必ず決まるわけではありません。

年度分の自動車税・軽自動車税の負担を決める

4月1日時点の名義を基準に納税通知が届きます。年度途中で親から子へ名義変更しても、親子間の負担が自動で月割り精算されるわけではありません。

普通車は都道府県、軽自動車は市区町村の案内を確認し、親が年度分を負担するのか、子が一部を親へ支払うのかを受渡し前に決めておきましょう。東京都主税局でも年度途中の名義変更に関する扱いを確認できます。

環境性能割は2026年3月31日で廃止

自動車税・軽自動車税の環境性能割は2026年3月31日で廃止され、2026年4月以降に取得した車にはかかりません。2026年3月31日以前の取得に関する申告などは、該当する自治体へ確認してください。

手続きにかかる費用

車を無料でもらっても、次の費用が発生する場合があります。

  • 普通車の移転登録に関する手数料
  • 車庫証明の申請・交付に関する費用
  • 管轄変更時のナンバープレート代
  • 印鑑証明書や住民票などの取得費用
  • 行政書士、販売店等へ依頼する場合の代行料
  • 車検切れなら車検、整備、運搬などの費用
  • 任意保険料

金額は地域、車、希望ナンバー、依頼方法などで変わります。軽自動車の名義変更申請自体は2026年4月更新の案内で無料ですが、ほかの費用まで無料になるわけではありません。

親の車を受け取る前のチェックリスト

  • 車検証の所有者・使用者・満了日を確認した
  • 所有権解除が必要か確認した
  • 普通車か軽自動車か、申請先を確認した
  • 車庫証明または軽自動車の保管場所届出の要否を確認した
  • 必要書類と住所・氏名のつながりを確認した
  • ナンバー変更と車両持込みの要否を確認した
  • 初回運転時刻までに任意保険が有効になるよう手配した
  • 自賠責保険の権利譲渡方法を確認した
  • 税金と手続費用の親子間負担を決めた
  • 贈与時の車の価額と同年のほかの贈与を確認した

まとめ|名義変更と保険を受渡し前から準備しよう

最初に車検証で所有者、使用者、車検の有効期間を確認します。所有者がローン会社や販売店なら、先に所有権解除を相談しましょう。

普通車は運輸支局などで移転登録、軽自動車は軽自動車検査協会で名義変更します。使用場所や管轄が変わる場合は、車庫関係とナンバー変更も確認してください。

任意保険は受渡し前に相談し、最初に運転するときまでに補償を有効にします。登録後は自賠責の権利譲渡も忘れずに進めましょう。

この記事は行政機関・保険会社等の公開情報を基に整理したものです。車の種類、名義、住所などで必要書類が変わるため、申請前に管轄窓口へご確認ください。

参考情報