タイヤの扁平率とは?見方と計算方法を解説

扁平率とは、タイヤの偏平度を示す指標です。具体的には、タイヤの断面幅に対する断面高さの比をパーセンテージで表したもので、例えば、タイヤ幅が205mmで、高さが51mmの場合、扁平率は「51%」と表記されます。

タイヤの扁平率は、乗り心地や車両の挙動に影響を与えます。低偏平率(扁平率が低い)タイヤは、剛性が高くなり、コーナリング性能が向上します。一方、高偏平率(扁平率が高い)タイヤは、路面の凹凸を吸収して乗り心地が良くなります。そのため、タイヤの扁平率を選ぶことで、乗り心地や走行性能を調整することが可能です。

タイヤの扁平率を確認する際、タイヤサイズ表記の中に「-」「/」を挟んで数字が表記されています。例えば、タイヤサイズが205/55R16の場合、55が扁平率を表しています。

扁平率はタイヤの側面から見た断面高さの割合を示しており、数字が大きいほど偏平率が高くなります。一般的に、80~70%が高偏平タイヤ、65~50%が低偏平タイヤとされています。

扁平率が高いタイヤは剛性が高く、直進性やコーナリング性能が向上しますが、乗り心地が硬い場合があります。一方、扁平率が低いタイヤは乗り心地が良くなりますが、路面からの影響を受けやすくなるため、運転姿勢の安定が損なわれる可能性もあります。

扁平率の計算方法

扁平率の計算式

タイヤの扁平率は、タイヤの幅に対する高さの比率で表されます。その計算式は、(タイヤの高さ ÷ タイヤの幅)× 100で求めることができます。

計算例

例えば、タイヤの幅が205mm、高さが170mmの場合、扁平率を計算すると、(170 ÷ 205)× 100 ≈ 82.93となります。したがって、このタイヤの扁平率は約82.93%となります。

タイヤの扁平率を変更するメリットとデメリット

扁平率を上げるメリットとデメリット

扁平率を上げるメリットとしては、乗り心地が向上し、路面からの衝撃を緩和することができます。また、ハンドリング性能が向上し、コーナリング時の安定性が高まることが挙げられます。一方で、燃費効率が悪化する可能性があります。

扁平率を下げるメリットとデメリット

扁平率を下げるメリットとしては、乗り心地が硬くなり、直進安定性が向上することができます。また、ハンドリングが軽快になり、車の反応速度が向上することが挙げられます。ただし、路面からの振動や衝撃を直接受けるため、乗り心地が悪化する可能性があります。

タイヤの扁平率が高い場合、乗り心地は硬くなります。路面の小さな振動がダイレクトに伝わり、車内に振動が伝わることで乗り心地が硬く感じられます。一方、乗り心地が低いタイヤは、タイヤの偏平率が低いため、路面の凹凸を吸収する性能が高く、乗り心地が柔らかく感じられます。

タイヤの扁平率が低い場合、空気を多く含んでいるため、タイヤ全体が柔らかくなります。このため、衝撃や振動を吸収することができ、乗り心地が良好になります。一方、タイヤの扁平率が高い場合、空気を少なく含んでいるため、タイヤが硬くなり、タイヤ表面への振動や衝撃が直接伝わってしまい、乗り心地が悪くなります。

タイヤの扁平率には、タイヤの形状や性能に大きな影響を与えます。偏平率が高いタイヤは、路面からの振動を吸収しやすく乗り心地が良いとされています。一方、偏平率が低いタイヤは、ハンドリング性能が向上し、直進安定性が高まります。

偏平率を上げることで、車の見た目がスポーティーになるだけでなく、コーナリング時の安定性も向上します。しかし、乗り心地は硬くなるため、長時間運転する際や路面の凹凸が気になる場合は注意が必要です。

逆に、偏平率を下げると、乗り心地が柔らかくなります。路面の凹凸を吸収しやすくなるため、街乗りや高速走行時の快適性が向上します。ただし、ハンドリング性能や直進安定性は低下するため、スポーティーなドライビングには向かないかもしれません。

タイヤの扁平率を変更することで、車の乗り心地や走行性能をカスタマイズすることができます。自分の使用環境や好みに合ったタイヤを選ぶことで、より快適なドライビングが可能になるでしょう。